霧雨降る午後、先日の勤労感謝の日に行った第4回当スクールピアノ発表会も、無事に終了することができました。
小さなピアノ発表の集いですが、ちょうど1年ぶりの再会もあってか、生徒の皆さんは発表への緊張をお互いに解すべく、会話も楽しげに昨年より増していたのでは(笑)と思います。
皆さん、今年も大変ご健闘されました。お疲れさまでした!
ご自身の演奏後に各々が感じているであろう、思ってもみないところでの小さなミス等々はさておき、特に今年は『曲を繋げていく』という点が、キーワードになったのではないかと思います。
今回、生徒さんの中には、曲途中から拍子が変わったり、テンポも倍に取るなどのアレンジを加え、より「ライブ感」を高めるようなチャレンジをされましたし、他の方も通常のセッションよろしく、インプロビゼーションでレッスン以上のアプローチをしようと応戦された方もいらっしゃいました。
そこで、自分が感じて弾いている「小節のアタマ」と、ベース&ドラムが提示している「アタマ」との『ズレ』が生じて、音がハマらなかった事象が多々見受けられました。
会中でもお話ししましたが、こういう事はちょっとした自分の音の間違いからだったり、つい気が逸れてカウントを取り違えてしまうだとか、本当によくある事です。特に自分のミストーンに気づき、ついその音からもう一度やり直してしまう、或いはそれと同時にカウントしていた事すらも頭から離れてしまうと、必然的に拍がずれますが、本人的には周りとの誤差に気づくまでそのまま弾き続けてしまうものです。
特にピアノの場合、バッキングのリズム(ウラ拍とオモテ拍)がベースやドラムのフィールから反転してしまう事、さらにバッキングやフレーズ音自体のミストーンからの不安で、どこから仕切り直していったらよいか戸惑われると思うのです。メロディー楽器が音色部分の大半を司る手前、自らがミスしてしまう事で、仕切り直し自体にも自らが率先して誘導して持ち直していかないと、と思います。とりあえず分かりやすく相手に提示する術として、自分が仕切り直したい曲の『テーマ部分(メロディ−とコード)を弾く』などで対応して、『乗り切る』しかないかな、と。
また付随して言える事として、右手フレーズに関して『いかに面白いフレーズを作れるか』がどうしても念頭に置かれがちなのですが、実は地味に曲の土台を築く左手のバッキング(ボイシングの音色)とリズムが、右手のフレーズ云々よりも曲を『繋げていく』基本的要素となります。最近のレッスンで私自身感じている事として(もちろん自分自身の演奏にとっても)、実はウラの拍(グルーブ)を感じるリズム練習をもっとするべきか、と思っております。
ともあれ、階段を一つ上がったかと思うと、また新たな一段(課題)が見えてくるかと思うのですが、これからも懲りずに(笑)ジャズピアノを楽しんでレッスンしていただけたらと思います。
来年も同時期に第5回目の発表会が開けますよう、どうぞ宜しくお願い致します。
お疲れさまでした!
小関基之